土屋公雄・田原唯之
この世界に存在する無数の芸術表現は、その一つ一つが、ある一つの時代を映し出しながらも、過去から現在そして未来へと連綿とした繋がりを持っています。それは芸術表現というものが人と世界との関わりにおける反射であり痕跡であるからこそ、異なる時代すらも超越し、絶えず更新されながら受け継がれていくのでしょう。つまり、過去に表現者として個人を確立した作家の作品には、現時代における私たちの表現の根幹ともなり得る“種”を見いだすことができるともいえます。
本年度の設計計画Ⅳでは、「敬愛する過去の作家の一つの表現」を選択し、その表現との「濃密な会話」の中から「自分自身の表現行為における動機(=種)」の一端を見つけ出し、それを「現時代における自分自身の一つの表現として結実させる」ことを目指します。
そこには「時代を超えた表現の交差がもたらす、未知なる表現」が創出するでしょう。
2017年度の土屋スタジオ学部4年生による卒業制作の作品紹介。
2017年度の土屋スタジオ活動風景の紹介。