2016年度のゲスト

GUEST - 2016

2016/11/18

石山 和広 | ISHIYAMA Kazuhiro

技法としての写真、テーマとしての信仰

技法としての写真:今や多くの写真表現が行われ、内容に目新しいものを求めることはほぼ不可能ではないだろうか。一方で、そもそもどんな写真にもその写真自体にイメージが付随している。それならば、そのイメージがどのようにして生まれ、どのようにしてそれを私たちは感じるのか、それらの経緯や仕組みを考えていくことは、新しい写真表現につながっていくのではないか。そこにこれまで気づかれなかったイメージのあり方が存在するのではないか。私たちはイメージを直接見ることも触れることもできない。しかし写真を用いることで、そのイメージと戯れることができる。写真を介してイメージに触れる。私はそれを写真のすべ=写真術(photography)と定義し、私たち人と「イメージ」のこれまで気づかれなかった新たな関係性を探っていく。

テーマとしての信仰:美術は何のためにあるのか。宗教や信仰と美術の関わりについてこれまでの旅の経験を中心に考えてみる。

アーティスト
写真を媒体に制作。
2005年武蔵野美術大学建築学科卒業(宮下/土屋ゼミ)、2008年東京芸術大学大学院修了(先端芸術表現専攻)。

主なグループ展に2009年 水と土の芸術祭(新潟市)、2010年Tokyo Midtown Award 2010(東京ミッドタウン/東京都)、2010年 新潟への旅(新潟市美術館/新潟県)、2010 年 小豆島芸術家村滞在作家展 (小豆島/香川県)、2016 年 ベニスビエンナーレ建築 2016(ベニス/イタリア)※増田信吾+大坪克亘との協働、など。

主な受賞に、2012年 International Photography Awards Honorable Mention、2012年 PX3 Honorable mention Juried Awards、2010年 秀桜基金留学賞。同基金を受け、2011-12年に山形、和歌山、雲南省(中国)、カトマンズ、アンナプルナ(ネパール)、インド各方面を信仰と美術の関係性をテーマに旅行。
帰国後山形を拠点に制作活動。

2016/11/11

福田 泰崇 | FUKUDA Yasutaka

建築におけるVFX(映像特殊効果)の可能性

VFXによる造形の可能性をデモンストレーションします。CG映像制作の現場から見た「建築」を感じてもらえたら幸いです。

映像作家・VFXアーティスト
1977年生まれ。
2000年 武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。2001年横浜トリエンナーレ「飛蝗」CG制作。2002年 レゴ展「LEGO MOVIE」制作。
2014年 株式会社FUKUPOLY設立。道後オンセナート「CYBER百椿図屏風」。
2015年 奈良県立美術館「大古事記展」映像制作。2016年「requiem」でSICF17岡本美津子審査委員賞。「稜威母」でTOKYO MIDTOWN AWARD優秀賞。

ミュージックビデオ、CM、ライブ映像などの映像制作、VFX制作を中心に活動中。

2016/05/27

森 啓輔 | MORI Keisuke

「環境」と「もの」の批評空間 - 1960年代の芸術動向をめぐって

「ガラクタの反芸術」(東野芳明)という言葉から始まったともいえる1960年代の美術。60年代前半に読売アンデパンダン展にみられた前衛芸術から、「美術作品」の概念が問い直された60年代後半の主知主義的な動向まで、本レクチャーでは、「空間」と「環境」、「もの」と「身体」をキーワードに読み解いていく。

美術批評家・ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員
1978年生まれ。
2009年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻修了。
専門は日本近現代美術、美術批評。主な著書に『Jiro Takamatsu Critical Archive』(共著[vol.4]、ユミコチバアソシエイツ、2012年)。主な評論・論文に「高松次郎《THE STORY》─反復および知覚される持続について」(『美術手帖』第14回芸術評論募集入選、2009年)、「切断される再演─「以後」としての1978年の彫刻」(『引込線 2013』図録、引込線実行委員会、2013年)など。主な展覧会に「イケムラレイコ PIOON」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡、2014年)、「菅木志雄」
(同、2014–2015年)、「クリスティアーネ・レーア 宙をつつむ」(同、2015年)など。

2016/06/24

五十嵐 太郎 | IGARASHI Taro

窓の漫画学/窓の映画学

東北大学五十嵐研究室では、ykk.apの窓研究所の依頼により、窓をめぐる表象を分析してきました。
窓と広告、窓と美術などの調査を踏まえ、一昨年と昨年は漫画と映画をテーマに扱いました。
今回はその成果について報告します。主な素材は、サザエさん、ドラえもん、こち亀、007、ヒッチコック、小津映画などです。

建築史・建築批評家/東北大学教授
1967年生まれ。
1992年、東京大学大学院修士課程修了。博士(工学)。
あいちトリエンナーレ2013芸術監督、第11回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展日本館コミッショナー、「3.11以後の建築展」ゲストキュレーター、「みんなの建築ミニチュア展」プロデュースを務める。第64回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。『被災地を歩きながら考えたこと』(みすず書房)、『忘却しない建築』(春秋社)、『日本建築入門-近代と伝統』(筑摩書房)ほか著書多数。

※ ゲストの略歴などは、開講当時のものとなります。